剪断力の良し悪しを決定する素材の選択は重要なポイントです。
ニッパテックでは、特殊鋼メーカーに対して、材料仕様を提示し、
それにもとづいて製鋼圧延されたものを使用しています。
この成分仕様は、それぞれの刃物の使用条件によって異なります。
所定の寸法に切断された特殊鋼は、鍛造工程に送られます。
ここでは特殊鋼の成分に合わせて錬えられさらに成形されます。
刃物材として優秀性が問われる部分だけに錬える技術が
刃物の生命にも影響します。
鍛造された刃物素材は、焼なまし炉に送り込まれます。
鋼を軟らかくして、切削加工をやりやすくし、内部組織を均一にするためです。
ニッパテックでは、熱処理のエキスパート達が厳密な温度管理のもとに
これを行っています。
焼なましの終った鋼は、切削加工において
剪断刃としての形をあらわしますが、
ここでは、最終研削工程のため仕上がり
寸法よりやや大きめに仕上げられます。
切削加工を終えた鋼は、剪断刃としての諸性質を付与するため
焼入(約1000℃)焼きもどし(約200 ~600℃)処理を受け、
歪取り後研削工程へと送られていきます。
研削工程へ送られた鋼は、剪断刃として最終段階に入りますが、
ここまで来ると剪断刃としての風格が現われてきます。
研削は粗研削・仕上研削の2 工程をへて、指定寸法精度に仕上げられます。
この様に仕上がった剪断刃の表面は鏡面の様な滑らかさです。
品質管理部門では、今迄の各工程における中間検査(疵・寸法・硬さ等)を経て、
仕上げられた剪断刃の最終検査に合格したものだけが完成品として、
皆様にお届けできる製品となります。
合格品としての刻印を打たれた製品は、
国内、国外のユーザーに出荷されその剪断力には好評を得ております。
ここに紹介した生産工程は、直刃の標準的なもので、特別な表面処理加工をほどこす場合には若干の差異があります。
ニッパテックは、剪断刃を主体としたメーカーですが、その他に圧延機部品、産業機械部品の製作もいたしております。
ニッパテック株式会社 技術部
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